東京高等裁判所 昭和53年(ラ)1084号 決定
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【判旨】
職権をもつて調査するに、記録によれば、原裁判所は、原決定添付別紙物件目録(一)ないし(一九)記載の物件全部を一括して競売すべきものとして手続を進め、昭和五三年一〇月一八日午後一時の競売期日に一括競売申出をした寺永商事株式会社に対し、同月二三日午後一時の競落期日において、右物件全部の競落を許可する旨の原決定を言渡したものであるところ、右物件中前記目録(一)ないし(一六)及び(一八)記載の物件は東京都荒川区に、同目録(一七)及び(一九)記載の物件は東京都北区に各所在するものであるにもかかわらず、以上の物件全部を一括して競売に付すべき旨記載した右競売及び競落期日の公告は、同年七月二六日原裁判所掲示場に、同月二七日東京都荒川区の掲示場に各掲示されただけで、東京都北区の掲示場には掲示されていないことが認められる。
右によれば、右競売及び競落期日の公告は競売法二九条二項によつて準用される民事訴訟法六六一条一項の定めるところに違反しており、右瑕疵は原決定全部を違法たらしめるものといわなければならない。右公告において最低競売価額が各物件毎に定められ、競売価額の申出も各物件毎になされていることは、何ら判断を左右するものではない。
よつて、抗告人らの各抗告の理由について検討するまでもなく、原決定は取消を免れないものというべきである。
(小林信次 滝田薫 河本誠之)